八ヶ岳連峰は冬本番に向かって雪化粧
山梨県北杜市の日向山から八ヶ岳を望む
小津監督ゆかりの蓼科高原に原節子さんの面影
女優の原節子さんが亡くなりました。今年9月に肺炎のため死去、享年95歳でした。昭和の日本を代表する女優・原節子は、八ヶ岳山麓にある蓼科高原と縁があります。
原節子は映画監督・小津安二郎の作品に多数出演。小津晩年の作品シナリオは蓼科高原の別荘「無藝荘」で書かれました。脚本家の野田高梧とのコンビで「東京暮色」以降のすべての作品は蓼科生まれです。原節子は、「東京暮色」のほか「秋日和」「小早川家の秋」に出演しています。
小津と野田の功績を顕彰した碑が蓼科高原のプール平にあります。1973年11月、小津に師事した映画監督、井上和男の音頭で建立されました。碑の裏側には、寄付者の名前が刻まれています。伊丹十三、今村昌平、木下恵介、新藤兼人、中井貴一、宮川一夫、山田洋次……。その先頭に「会田昌江」の名を見つけました。原節子の本名です。
「私? 私はこれでいいの。このままよ。このままが一番いいと思うの」。映画「小早川家の秋」は原節子のこの科白で終わります。蓼科高原には「年をとらないことに決めた」(「東京物語」)原節子さんがそのままに生きています。合掌。



八ヶ岳連峰に雪:夏沢鉱泉は5㌢ほど
赤岳で保護された黒ネコ:キキ、おおいに太る
八ヶ岳連峰の主峰・赤岳(2899㍍)で保護された黒ネコ、愛称“キキ”を25日、長野県諏訪保健福祉事務所(諏訪市)に訪ねました。10月26日に保護された時は、あばら骨が浮き出ていたキキ。いまでは背中に脂肪がついて元気いっぱい、仔ネコたちと仲良く過ごしていました。また、“キキ効果”で「ネコを譲ってほしい」という人たちが増え、同事務所のネコたちの新しい引き取り手が次々誕生しています。ただ、キキの譲渡先は決まっていません。
キキは、黒い仔ネコと三毛猫と一緒のゲージの中の段ボール部屋で昼寝中でした。世話役の松本由加里さんによると、女性が来ると顔を出すのですが、男性には興味がないようで段ボールの中から出てきません。ネコは1日に10回に分けて食事をします。キキもしっかり食事をし、その後は仔ネコたちと遊びます。手で触れても威嚇することもなく、すっかり人に慣れました。ネコ3匹、イヌ3匹を飼っているという松本さんは「動物セレピーってご存知ですか。生き物は人を元気にします。早く、キキの新しい家族が決まってほしい。きっと、皆さん、元気になりますよ」と話していました。

