赤岳山頂で黒ネコを保護:諏訪保健所が二つの山小屋に感謝状

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八ヶ岳連峰の主峰・赤岳(2899㍍)に今夏忽然と姿を現した黒ネコの保護に協力したとして、長野県諏訪保健福祉事務所(白井祐二所長)は14日、二つの山小屋に所長感謝状を贈りました。

昼には赤岳頂上山荘周辺に姿を見せた黒ネコ=赤岳山頂山荘提供
昼には赤岳頂上山荘周辺に姿を見せた黒ネコ

感謝状を受けたのは、赤岳展望荘の藤森周二さん(51)と赤岳頂上山荘の矢島明美さん(66)。藤森さんは「小屋のスタッフが協力してネコを傷つけず保護できてよかった」と振り返り、矢島さんは「新しい飼い主さんもとで元気に育ってほしい」と話していました。白井所長は「山小屋の皆さんの献身的な活動と動物愛護の精神があってこその黒ネコの保護でした。保健所にやって来る動物はそれぞれに複雑な事情を抱えています。黒ネコも私たちにはわからない事情があったのでしょうが、いまは元気に過ごしているようです。安心してください」。

諏訪保健所によりますと、先週、新しい飼い主さんから連絡があった。黒ネコは動物病院で健康診断を受け、結果は「極めて健康。感染病などの問題もなし」。「色艶も良く、元気いっぱい」という。

黒ネコは8月初旬に赤岳山頂付近に忽然と出現。登山者たちのマスコット的な存在となり、餌をもらいながら生きながらえていました。ところが、10月に入ると気温が下がりはじめ、生命の危機に。諏訪保健所は「このままでは生きることが難しい」として藤森さんらに保護の協力を依頼。山荘のスタッフ総出で黒ネコを餌でゲージにおびき寄せる捕獲作戦を実施。4日間の追っかけっこの末、ネコが寒さと空腹にたまらず、開けられた窓から山頂山荘の中に飛び込んで来て、無事保護されました。その後は、諏訪保健所職員が世話をしながら新たな飼い主を探し、12月2日に都内の方に引き取られました。

白井祐二所長から感謝状を受ける藤森周二社長(左手前)と矢島明美社長。
白井祐二所長から感謝状を受ける藤森周二社長(左手前)と矢島明美社長。

◆過去の記事 赤岳で保護された黒ネコは元気

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