深田久弥は「日本百名山」(新潮社)の中で、「八ヶ岳」について、『八ヶ岳という名はその頭の八つの峰から来ているというが、麓から仰いで、そんな八つを性格に数える人は誰もあるまい』と書き、それでも『詮索好きな人のために』と前置きして、八つの峰の名称を挙げている。
その中で八つ目に挙げているのが「峰の松目」です。地元では「峰の松目」を八峰に数える人はほとんどいないのに、なぜ深田があげたのか不思議です。
写真は、硫黄岳に登る途中の赤岩の頭から、「峰の松目」方向を眺めたもの。手前のシルエットの山容が「峰の松目」。深田が『放射線状の展望は、天下一品である』と書くように、八ヶ岳連峰からの展望はどこからでも天下一品のようです。
